翼 Cry for the moon

<内容>
父の自殺、学校での苛め、母には徹底的に拒まれて…。
N.Y.大学の学生・篠崎真冬は心に深い傷を抱えて生きてきた。
そして、恋人・ラリーの幼い息子ティムも、実の母親から虐待を受けて育った子供だった。
自分の居場所を求めて模索し幸せを掴みかけたその時、真冬にさらなる過酷な運命が襲いかかる。
そして舞台は広大なアリゾナの地へ。
傷ついた魂は再び羽ばたくことができるのか。
自由と再生を求める感動長編。

<感想>
この本は僕の中でとても思い出深い作品です。
と言っても、その内容ではないんですが…
大学の学祭に村山さんが来て、サインをもらうそのためだけに普段は買わないハードカバーを買ったんです。
講演も素晴らしく、またこの本にサインをしてもらって握手して…ほんとあの日は幸せで満ち足りた日でした。
でも、実際に読む段になると、このサイン本で読むなんて恐れ多いことは出来ず、文庫本で出るまでずっと待ってました。4年近く。
なので、ようやく文庫が発売し、読めると思ったときの感動もひとしおでした。
そして、幼いころに負った心の傷、愛するものを失った悲しさ、そして前向きに頑張ろうとする勇気。
その全てが直接僕の心に響く感じで、読んでいてとても悲しくなったりしたけど、読んだ後何か人に優しくなれるような気がしました。
また、舞台がアメリカと言うこともあり、先住民の人々の習慣や考え方、人種差別、そして幼児虐待の問題など、非常に考えさせられるものがある作品でした。

翼 翼
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著者名村山由佳
出版社名集英社文庫
集英社
出版年月2002年6月
1997年9月
ページ数558P
553P
ISBNコード4-08-747453-4
4-08-775212-7
価格800円 (税込)
1995円(税込)
評価★★★★☆
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