夜明けまで1マイル Somebody loves you

<内容>
これはフリンなんかじゃない、恋だ。
バンドとバイトに明け暮れる大学生の「僕」。美人でクールな講師のマリコ先生に恋したけれど、学生と教師、しかもマリコ先生には夫がいる。不器用でひたむきな青春の恋の行方。

<感想>
最初は「不倫」と言うのがテーマにある時点で、僕としてはちょっとNGかもって思いました。
相手は教師で夫がいる…こんな条件で青春の恋ってなんだよ?みたいな。
なんで、文庫が発売されたその日に買って読み出したのはいいけど、読み始めはあまり乗り気じゃなかったんですよね。
でもでも、実際に読み終わってみると、思わず「なるほどね」って感心しつつ共感を覚えてる自分がいたんです。
実際に読み始めていくと一人ひとりしっかりと描写がなされていて。
特に「僕」の心理描写は、子供っぽい考え方と大人としての考え方とで揺れている様や、真面目な考え方をしている所と軽いノリですましている所などがうまく描かれていて良かったです。
また、幼馴染のうさぎの存在。
このうさぎがいるからこそ、「僕」の気持ちが分かる気がして。
ただ、マリコ先生だけは何を考えているのか分からないところがあって、最初から最後まで「なぜ?」って感じでした。
この人の存在・考えが理解できなかったために、読み終わったあとスッキリとしないところがあったのが残念です。
…マリコ先生の思いを理解できるように、もう一度よく考えながら読み直さないと。
夜明けまで1マイル 夜明けまで1マイル
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著者名村山由佳
出版社名集英社文庫
集英社
出版年月2005年1月
1998年9月
ページ数280P
289P
ISBNコード4-08-747774-6
4-08-774356-X
価格500円 (税込)
1260円(税込)
評価★★★★☆
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